黒糖焼酎のお話
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奄美黒糖焼酎
さとうきびを原料とする黒糖焼酎は、奄美大島を初めとする奄美群島を代表する特産品です。奄美地方で『お酒』と言えば、日本酒やウィスキーではなく黒糖焼酎を指し、世界的に長寿の島として知られる徳之島がある事と相まって、健康の為に良いお酒として広く認知度をあげました。
さとうきびは2月頃が最も糖度が高いとされ、冬に収穫されます。その刈り入れ風景は、奄美群島の冬の風物詩とも言えるでしょう。収穫後は、米麹により仕込み、甘さと軽い口当たりの黒糖焼酎として生まれ変わります。
原料にさとうきびを使用していることで、ラム酒と比較されることが多いが、黒麹により雑菌が抑えられ、不純物が少ないなどの特長をもっています。
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長寿の秘訣
120歳と237日でこの世を去ったとされる「泉 重千代翁」。その記録が確かならば、間違いなく長寿記録日本一であり、世界的に見ても長寿記録第2位となる大往生である。
奄美群島・徳之島の誇りでもあった翁は、毎晩晩酌として黒糖焼酎一合ほど、自分のペースを守りながら呑むことを日課とし楽しまれていた。
重千代翁が亡くなって久しいが、今でも奄美群島には100歳を超える人々が100名近くおり、80歳や90歳の老人は鼻垂れ小僧だと言われるらしい。そんな奄美群島の人たちの生活と切っても切れない関係の黒糖焼酎は、まぎれもなく奄美の生活文化そのものであり、長寿の秘訣と言っても過言ではないだろう。
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『奄美黒糖焼酎』は商標登録されています
『奄美黒糖焼酎』は鹿児島と沖縄の間に位置する喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部島・与論島の5つの島からなる奄美群島が昭和28年に日本に復帰する際に、黒糖と米麹を併用することを条件に奄美だけに製造が認められた本格焼酎です。
そんな奄美群島の蔵元が加盟する奄美大島酒造協同組合の地域団体商標として、2009年2月6日に『奄美黒糖焼酎』が登録されました。各蔵元は地域ブランドとしての誇りを持ち、差別化を図るため創意工夫を凝らしそれぞれの島の個性を活かしたスッキリ爽快な『奄美黒糖焼酎』の魅力を全国へ発信しつつ、品質の確保や安定した供給で消費者に安心して買っていただけるよう商品造りに日夜取り組んでいます。